2021年6月25日金曜日│くりもやドクターコラム
親知らず
歯は口の真ん中から何番目にあるかによって1〜3番目が前歯、4・5番目が小臼歯、6〜8番目が大臼歯と呼ばれます。
そして、一番奥に生えてくる8番目に当たるものが親知らずで、「第3大臼歯」とも呼ばれます。
親知らずは1本もない人から4本ともある人まで様々です。
また、生え方もいろいろで、まっすぐ生えているものから横向きに生えて歯ぐきから頭が少し出ていたり、完全に歯ぐきに埋まっているものなどもあります。
親知らずがまっすぐ普通に生えていたり、歯ぐきの下に完全に埋まっている場合は特に問題を起こさないこともあるのですが、
親知らずが歯ぐきから中途半端に頭を出しているような場合では、歯磨きしにくく汚れがたまりやすいため歯ぐきが赤く腫れて痛んだり、むし歯になったりとトラブルを起こしやすくなります。
親知らずがむし歯になるだけではなく、接している前の奥歯までむし歯になってしまうこともよくあります。
しかもそのむし歯は治療しにくい奥の深い部位にあるためダメージが大きくなります。
このようなトラブルになりやすい状態の親知らずは早めに抜歯したほうがいいかもしれませんが、特に下の埋まっている親知らずを抜いた後は一時的に顔が腫れたり、口が開きにくくなることもあるため、受験、就職、結婚式、妊娠などと重ならないよう抜歯の時期を考えなければいけません。
いずれにしろ親知らずは歯磨きのしにくい場所に生えてくるもの。
抜歯せずに残しておく場合には、特に気をつけて歯磨きする必要があります。
奥歯が抜けたときにブリッジを支える歯として親知らずを利用したり、条件が合えば他の歯を抜いたときに親知らずを移植する治療方法もあるので、抜くべきかどうかはかかりつけの歯科医院でよく相談しましょう。
しもがさベリー歯科クリニック
長谷川 秀男