2017年2月1日水曜日│くりもやドクターコラム
「歯ぎしりについて」
年が明けて皆様良い新年を過ごされたでしょうか。
縁起の良い初夢を見ることができたと思いますが、良い夢でも悪い夢でも、寝ている間に歯ぎしりをしていたかも知れません。いびき、歯ぎしり、睡眠時無呼吸は本人は気づかす起こしていることがあります。
寝ている時に他の人のいびきや歯の噛み合わせのギシギシという音で自分の眠りを妨げられたことのある方は多いと思います。音を立てている当の本人はまったく気づかず寝入って。このように寝ている間に無意識に上下の歯を噛み合わせて前後左右にこすり合わせることを歯ぎしり(歯軋り)といいます。 立て方向にカチカチと歯どうしを当てること、強い噛みしめや食いしばりなどをまとめて専門用語でブラキシズム といいます。本来は誰にでもあることですが、何らかの原因で度を超して起こす場合には次の様な歯科的症状をきたすことがあります。
・歯の磨耗(咬耗)がはげしい。
・歯の歯茎寄りの付け根が減ってくぼんでいる。
・虫歯ではないのに歯がしみる。
・歯の詰め物やかぶせた物が欠けたりとれたりすることが多い。
・歯がぐらつく。
などです。さらには、歯の本体にひびが入ったり歯の根が折れることもあります。また口を開け閉めする時に顎の関節部でカクカクと引っかかるような雑音がしたり、口が開けにくいといった症状がでることもあります。起床後に顎が重く肩が凝っていることもあります。これらの症状がある方は寝ている間に歯ぎしりをしている可能性があります。根本的な原因はまだ解明されていませんが、歯の噛み合わせのバランスや歯並びに問題があったり、顎の力が強すぎるなどが関わっていることがわかっています。更に精神的ストレスが原因のひとつになる可能性もあります。 治療方法としては、まず噛み合わせを調べて問題が見つかったらそれを改善することです。また歯形をとってマウスピースを装着して歯を守る方法も効果があります。
まずは歯や顎の症状に気付いたら歯科を受診して相談してみて下さい。
柴田歯科医院 柴田 稔